現在、化成品部の営業として入社6年目のキャリアを持つD.Yさん。「安定」や「働きやすさ」を軸に就職活動をされていたそうです。そんなD.Yさんにタクマテクノスを選んだ理由や今の仕事内容、大変に感じることややりがいなどを率直にお話ししていただきました。

面接で感じた「風通しの良さ」。入社後、思った通りの社風でした。

―――大学で学ばれていたことと、タクマテクノスへ入社を決めた理由を教えてください。

大学での専攻は化学工学で、特定の物性を持つ化合物をターゲットとし、それを合成可能とする装置システムの研究を行っていました。今の仕事と同じというわけではなく、業務に必要な知識やノウハウは先輩や上司から学んでいきましたね。就職活動では、化学薬品を扱う企業を中心に多数の会社を見て回りました。当社を選んだ理由は、「もともと興味のあった環境分野」であったことと「ビジネスモデルや会社の安定性」に加えて、「人事担当者の人間的魅力」ですね。同じ目線で話をしてもらい、こちらのことも真摯に聞いてくださったのが印象的で「風通しが良い社風だろうなあ」と感じたのが入社のきっかけです。実際、働きだしてからも印象通りの環境ですね。

―――現在は、どんなお仕事をされているのでしょうか?

主にごみ処理場を運営している地方自治体や、民間企業といった既存顧客を定期訪問し、最適な薬品を調達して提案する営業というイメージですね。さらに販売だけではなく、薬品の適切な使い方のアドバイスや現場作業を含むアフターサービスも大切な仕事です。ごみ処理場では排ガスや排水に含まれる有害物質などを基準値以下にして、自然に還せるようにすることが重要になります。たとえば、排ガスであれば消石灰や活性炭を用いて酸性ガスやダイオキシンを処理し、安全に排出しています。

―――1日の仕事の流れは、どのようなイメージでしょうか?

社内にいるときは、メールチェックやタスク管理をしてから問い合わせ対応をしたり、会議に出たり、毎日業務バランスが変わるので流動的な動きをしています。社外の場合はお客様を訪問し、プラントの調子や課題、困りごとなどをヒアリングする仕事です。ビジネスの話だけにとどまらず世間話をするなど、人間同士の結びつきを深めるための談笑も重要ですよ。最近よく出る相談ごとは、海外の急激なインフレや円安等の影響で輸入している原材料費の高騰によるコスト高の問題です。以前よりも薬品単価が上がっているので、全体を見渡しながらランニングコストダウンの方法などを模索しています。

6年経験しても大変に感じるほど奥深い。だからこそ、面白い。

―――仕事で大変だなと感じたこと、それを乗り越えた方法を教えてください。

現在6年目ですが、この仕事は奥深くまだまだ経験が足りないと感じることもあります。たとえば「20年ずっと現場を支え続ける、その道の専門家との会議」では、どうしても知識に乖離が起こることがあります。営業として、そうしたプロフェッショナルの意向をくみ取りながら提案することが求められるので、大変に感じることもありますね。乗り越え方として、先輩たちに聞くのはもちろんのことですが、当社の現場運転員の方たちが「いつでも聞きに来ていいよ」と言ってくれているのがとても心強いです。実際に訪問して直接話を聞くことができるのは「ごみ処理場の現場を持っている」という当社の強みだと思います。

―――やりがいは、どんなときに感じますか。エピソードも含めて教えてください。

結局のところシンプルに「お客様に感謝されること」が何よりもうれしいですね。「この薬剤をいれたら、状況が改善した」「この前の提案で、コストダウンができた」という喜びの声を聞くと、この仕事を選んで良かったと思います。「急だけどお願い」というケースもしばしばあるので、それに的確に応えることで感謝の声をいただくことも多いですね。エピソードとしては去年の末くらいに、コロナなどの影響で物流がストップし、製品の原料が入ってこない時期に「日本全体で薬剤が足りない」ということがありました。

具体的には「尿素水」が国内で調達できない状況だったので、当社やグループのネットワークを駆使して、協力会社やメーカーと相談しながら普段と違う調達ルートを開拓して、感謝の声をいただいたことがあります。ひとつの薬品がないだけで現場はストップしてしまい、ひいては日本中にごみが溢れてしまうことになるので、無事に調達ルートを確保できて胸をなでおろしました。あとは、プラントが立ち上がる初期段階から参画し、必要な設備の立案や使用薬品の選定といった“トータルコーディネート”に携われるのは、当社の営業ならではのワンランク上の仕事の面白さだと思います。プロジェクトの最中は大変なこともありますが、カタチになって安定運営が継続すると感謝されるので、やりがいを感じますね。

文系理系問わず活躍できる環境。化学の知識は入社後に学べる。

―――職場の雰囲気や、社員同士のエピソードなどを教えてください。

部署全体で仲が良く、オープンな雰囲気ですね。飲みに行ったり、プライベートなことを話したりする機会も多いですよ。また、上司が個人の意見に対してしっかりと耳を傾けてくれる社風です。私は色々と質問したり相談したりするタイプなのですが、それを全身で受け止めて一緒に考えてくれますね。たとえば、お客様と直接やりとりをする我々と、会社全体の経営方針に食い違いが出るようなことがあっても、一方的に押し付けてくるようなことはありません。「背景にこうした事情があるんだよ」と、私が見えていない部分も含めて、丁寧に教えてくれます。個人の裁量が大きい部署ですが、決して「野放し」という訳ではなく、上司たちの手厚いサポートがあるので思い切ったチャレンジができる風土が根付いていますね。

―――どのような方が、化成品部で活躍されると思いますか?

個人的な意見になりますが「責任感」ですね。ひとりで何十もの会社や地方自治体のお客様を担当するのですが、「責任感の強さ」が業務の質やスピード、認識の度合いに直結するように感じます。あとは、柔軟性ですね。現場やお客様の状況はそれぞれ違いますし、交渉やコミュニケーションをとる相手も協力会社やメーカー、社内の各部署など多岐にわたります。絶対的な正解がなく、手探り状態でスタートするケースもあるので、そんな状況をうまく受け入れて自分なりの回答を導き出すようなタイプの方だと、この仕事をより楽しんで活躍できるのではないでしょうか。

―――化学専攻でない方や文系の方も活躍できると聞いているのですが、いかがでしょうか?

化学を学んだ知識はもちろん役立ちますが、かといって「それがないと活躍できない」ということはありませんね。私も薬品名などを聞いて「聞いたことがあるな」と、大学時代の知識に助けられたことは多いですが、実務としては先輩や上司たちから教えてもらう中で身に付けていきました。この仕事は6年目でもまだまだ未熟だと感じるような、深みのある仕事です。入社時の知識の差は経験を積むことで、あっという間になくなります。文系の先輩も第一線でバリバリ活躍されているので、研修やOJTを通じて学びを継続すれば決して高いハードルだと感じることはないと思います。ぜひ、一緒に頑張りましょう。